私がカザフスタンへ一人でたどり着いたのが2019年6月25日でした。
カオルさんは遅れること2日。27日にヌルスルタンに到着しました。
彼女も私と同じ、一人で日本からカザフスタンの首都ヌルスルタンまでやってきたのでした。
私にとってはカザフスタン4日目の6月28日、この日は一日フリーの日でした。なので、カオルさんと13時にバイテレク前で落ち合うことにしました。
バイテレクとは、カザフスタンの首都ヌルスルタンの象徴的な塔。ほとんどの観光案内にのっている特徴ある塔で、高さが105メートルあります。
バイテレクは古代遊牧民族の神話に出てくる「生命の木」だそうです。てっぺんにある球形の黄金のドームは、毎年、聖なる鳥サムルークが木の冠に産み付ける卵で、太陽を象徴しているのだそうです。
カオルさんとは、ディマシュに関するインスタの書き込みで知り合いました。お互いに一人でカザフスタンまで行くことを知り、ここカザフスタンで初めて会うことになったのです。
13時、ドキドキしながらカオルさんを待ちました。周りには中国人の若い女の子たちの団体が! これはきっとディマシュのコンサートに来た中国人dears(ディマシュは自分のファンのことをdearsと呼びます)に間違いありません。
来た! 来た! カオルさんが「逸子さんですか?」と声をかけてくれました。
カオルさんは、北京空港の乗り換えの時に、同じく名古屋から一人でやって来たゴナちゃんと知り合い、一緒に連れて来てくれました。日本から一人でやって来た勇敢な女3人組になりました(笑)
はじめての出会いがカザフスタン、しかも象徴のバイテレク前。なんてロマンチックな出会いでしょう !(^^)!
ディマシュのファン同士なので、何のためらいもなくすぐに打ち解けました。
左からゴナちゃん、カオルさん、チビの私
私はきものリメイクのモンペをはいてます。
まずは、なにはともあれ腹ごしらえです!
トリップアドバイザイーを事前に調べて、バイテレク近くのカフェをチェック。そこに向かいました。ここは Cafestar というお店で、バイテレク近くの公園前。欧風のバラエティ料理のお店でした。
このお店もとても洗練されていてきれいでした。地元の人たちがパーティをしていました。うれしいことにウエイトレスさんが英語が話せたので安心! というのは、ゴナちゃんもカオルさんも英語がはなせるから。ごなちゃんは、なんとモンゴル語、ロシア語、英語、日本語の4か国語が話せます Σ(・□・;)
ゴナちゃんがたのんだのは、モンゴル風のスープ。あとでパンも山盛り持ってきてくれました。
カオルさんがたのんだものは、野菜のグリル。
糖質制限中の私は何と言っても肉。きのこソースのビーフステーキ。これが大きくて厚くて、ゴナちゃんとカオルさんに手伝ってもらって、なんとか完食。
そしてタシケントティーを3人でシェアしました。
以前にも書きましたが、グリーンティをベースにしていて、ハーブやレモンや蜂蜜などが入っている甘いお茶です。これがおいしかった。ここでもみんな気にいってくれました。日本ではタシケントティーを出しているお店はないのかな?
物価は日本に比べたら断然安くて、日本の3分の2くらいの感じ。半額まではいかないような気がします。
腹ごしらえもすんで、いざバイテレクへ上ることにしました。
ここはカザフスタンの国内の観光客にも人気で、結構こんでいました。特に前大統領のヌルスルタン ナザルバエフ氏の手形があるところは大混雑でした。
これはバイテレクの地上97メートルから見た景色
正面に見える三角の建物は、ショッピングモールのハーン・シャティール
こちらは、モスク
これを見ると、ああ、ここはイスラム教の国なんだということを思い出します。
その奥に湖がうっすらと見えます。
正面の白くて三角の屋根が乗っかっている建物が大統領府。
ここは奇抜な建物が並ぶ未来都市という感じです。
カオルさんとゴナちゃん
ここで、カオルさんとゴナちゃんとはお別れ。またあとで会う事を約束して別れました。
カオルさんとゴナちゃんが乗って一日観光したバスがこちら。主な観光地を巡っていて、乗り降り自由だそうです。
日本ではあったこともない接点のなかった3人が、異国の地カザフスタンで落ち合うなんてなんだか不思議です。これもディマッシュがつないでくれたご縁です。大事にしたい!
さて、ホテルからこのバイテレクまで、私は歩いて往復しました。その散歩で見たもの、感じたことを書きます。
私が宿泊したホテルは、ヒルトンホリディインでした。そこからバイテレクまでは、グーグルマップやガイドブックで調べてみたらゆっくり歩いても20分かからなそうでした。散歩がてら歩いて往復することにしました。
海外旅行では、バスやタクシーだけの移動ではわからないことがたくさんあります。必ず街並みを歩いてみます。そのほうがいろいろな発見があるので楽しいのです。今回もそんな時間が取れてラッキーでした。
ホテルを出て、すぐの Eurasian Bank から曲がります。
ここは首都のど真ん中にある銀行ですが、この敷地の大きさです。駐車場も余裕で空いています Σ(・□・;)
道路が広すぎて説明するのがむずかしい!
下の画像の右側にあるレンガ敷の道路が歩道です。あまり人が歩いていません。ここは何度も言いますがカザフスタンの首都ですΣ(・□・;)
たまに会う人の顔は、本当に日本人とそっくりです。ほとんどの人が目も髪の毛も黒くて、肌は黄色で、日本人の私が歩いていても違和感がありません。アメリカやヨーロッパを歩いている時のような疎外感がまったくありません。
その左にある木々が歩道と車道のさかいの植え込みです。
その左、車が走っているところが車道です。この国では車は右側通行です。
道路の向こう側までわたるのが遠くて大変Σ(・□・;)
走っている車の数は日本に比べたら全然少ないです。道路は広いのに走っている車は少なくて、渋滞なんてたぶんおこらないのでしょう。
国土は日本の9倍あるのに、人口は2000万人いません。東京は、なんて狭くてごちゃごちゃしているのでしょう😢 カザフスタンの広さがうらやましい限りです。
この植え込みの木の根元を見たら、一定の高さまで白く塗られていました。これはなにか意味があるのでしょうか? 冬の温度が-30度以下になることもあるそうなので、その対策か何かでしょうか? この訳は誰にも聞けなかったです。そのうち忙しくてこの木のことは忘れていました!
有人が後で教えてくれたことには、虫よけだそうです。
このビルは、会社かなにかでしょうか?
カザフ語かロシア語か? キリル文字なので全くわかりません。
ビルは鏡のようにピカピカ、高層の部分は斬新なデザインです。
このビルもぐにゃグニャグニャ曲がっています(笑)
このビルも独特の色です。
公園の彫刻とブロンズ色のビル
このビルは上層部が広がっています!
ゴールドのビル。この国の人たちはピカピカが好きみたいです (*_*)
ここは学校かな? 役所かな? 何しろ人がいないのでさっぱりわかりません。
超近代的な高層ビルが立ち並んでいるのだけど、モスクを見ると「ここは礼儀正しいイスラム教の国だったんだ!」ということを思い出します。
駐車している車を見ると、ヒュンダイやキアなどの韓国車、三菱やホンダなどの日本車が多かったです。
もちろんヨーロッパ車もありますが、圧倒的に韓国車に日本車。やっぱりここはアジアの国です!
こちらはバイテレクの周りの公園です。
お昼どきですがこんなに人がいない Σ(・□・;)
植えられているお花はペチュニアで日本と同じような感じです。
ヌルスルタンで一番の観光地のはずですが、この人口密度の低さ。
こちらはバイテレクから見た大統領府
噴水の奥はレストランやお店があるのですが、あまり人が歩いていません。
ちなみに、お店やレストランは、ほとんどがビルの中に入っています。冬が-30度以下になることもあるそうで、ビルの中でないと寒すぎるのでしょうね。
これくらいでも人が集まってほうです。なぜか安心してしまいます ((´∀`))
ヌルスルタンは計画都市。ここが首都に制定される以前の30年前は、数千人しか住んでいない小さな町だったそうです。
だから、思い切り広くゆったりと都市の構想を練ることができたんですね!
本当に美しい街並みです。
それにゴミ一つ落ちていない!
ここでちょっと公園のお手洗いに!
アメリカやイタリアやスペインに行った時には、公衆トイレはほとんど見かけませんませんでした。あっても有料で、チップを受け取る人が立っていたり、小銭を入れると自動改札のようなものがありました。
そして、地下鉄のトイレは危険だから入らないように言われました。
ところがここヌルスルタンでは、日本と同じように公衆トイレがありました。しかも無料です。
そして公衆トイレなのに汚くないのです。今まで旅行に行って、公衆トイレがきれいだったためしはありません。
カザフスタンにいる間、トイレはどこへ行ってもきれいでした。
(コンサートのアスタナアリーナを除いて。コンサートの時には35000人に対してトイレが少なすぎたので、時間の経過とともに汚れてしまいました)
トイレって、その国の文化の高さ、国民の気質を表すバロメーターだと思います。
レストランも、ホテルも、公園のトイレも、今まで旅行に行ったどの国よりも美しかった。この国の人たちはハイレベルです。
まだ観光客にあまり慣れていない人も多いけど、地下資源は豊富だし、若い人は英語を話すし礼儀正しいし、何よりカザフスタンという国を愛している。今後、伸びてくるんだろうなと思いました。
日本じゃ、国に対して文句は言うけれど、日本という国を誇りに思っている人が少ない気がします。こなに平和で安心して暮らせる国は少ないのに、日本人はそのことがわかっていません。これも、私が何回か海外旅行に行くようになってわかったことです。だから、日本人はもっと外へ出て客観的に日本を見る機会をえるべきだと思います。井の中の蛙ではだめです。
バイテレクからホテルまで、帰りは彫刻が飾られている遊歩道のような公園を歩いて帰りました。
この彫刻はカザフスタンの若手の芸術家たちの手によるものだそうです。
もともと遊牧民族だった彼ら。馬とかオオカミとか、動物のオブジェが多かったです。
後ろのビルは建設中。建設中のビルが多く、なぜか工事をしている人もあまり見かけません。
いまだこの都市は未完成なのだそうです。この都市計画は、日本の黒川紀章氏(故人)のデザインをもとに作られたものです。
こちらはオオカミでしょうか?
これはカザフスタンの楽器、ドンブラを演奏しているところでしょうか?
斬新ですね。
よく見たら上のオブジェは不用品で作られていました。
元遊牧民族。弓矢のモチーフもよくあります。
トンガった帽子の民族衣装を着ている彫刻でしょうか。
羊かな。
遊牧民族にとって馬は何よりも大事なパートナーだったのでしょう。
馬や家畜と暮らしてきた歴史があるのでしょうね!
この遊歩道もあまり混んでいなくて、ゆっくり写真が取れました。
道案内です。
キリル文字ですΣ(・□・;)
これじゃ全くわかりません。
スマホでグーグルマップを見ながら歩けば、だいたいたどり着けますが、これはちょっと不親切😢
スペインへ行った時にも思いましたが、自国語の下に小さくてもいいから英語でも書いてほしいです。
英語はクラスでビリの成績の私でしたが、カザフ語やロシア語よりは理解できます。
これは、東京オリンピックを控えている日本にも言えます。
道路標識や、看板など、とにかく英語表記も必要です。
レストランのメニューやお店の商品の説明など、グーグル翻訳ですぐに調べられるはず。書いてあげれば、どれほど外国人が助かることか! ちょっとした心使いが、異国から来た旅行者にはうれしいことなのです。
20分ほど写真をとりながら歩きました。
ホテルが見えてきました。迷子にならずにバイテレクまで往復できました。
そしてこの夜は、コンサートの前夜祭に出かけたのでした。